Pentax Fan

ペンタックスカメラ、レンズのファンサイトです。撮影、編集テクニックも紹介しています。

撮影時の3要素:F値

      2013/10/23

デジカメで写真を撮る時に設定もしくは見るべき要素は3つあります。F値、ISO、SS(シャッター速度)です。この3要素は相互に関係してくるので、3つをどう設定するかが狙った通りの写真になるかの一つのポイントになってきます。ここではF値について述べます。ペンタックスのカメラでは「Av」モードで使用します。
DSCF0193

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F値は「絞り」とも言われ、カメラに入ってくる光の量を調節する要素です。人の「瞳」によく例えられます。瞳を目一杯開くと光はたくさん入ってきて景色が明るく見えますが、視界全体のくっきり度は落ち、瞳のピントが合っている対象物以外はぼんやりになります。

絞りを目一杯小さくした例。「絞り開放」という言い方をします。ピントを合わせた行灯以外はぼけているのが分かります。
_IGP5825
カメラ:PENTAX K-5 II s   ISO:80  露出:1/100sec  F値:1.8  焦点距離:31mm 

一方で目を細めると瞳に入ってくる光量は落ち、暗く見えますが、視界全体がくっきりしてきます。

デジカメの場合この「目を開く」「目を細める」行為をF値で表します。
・目を開く=F値を小さくする
・目を細める=F値を大きくする
ということに該当します。

デジカメの世界ではレンズに「絞り」と呼ばれる円形の膜みたいな羽が内蔵されており、この羽を操作して、ボディに入ってくる光の量を調節します。

ここで注意したいのが、F値は視界の「前後」に対して効くということです。

今、足元からまっすぐ向こうに100mほど伸びていく、なが〜い定規があったと仮定しましょう。10mの目盛りでピントを合わせたとします。F値を小さく設定すると、「絞り」は開き、ボディに入ってくる光の量は増えます。しかし、ほぼ10mの目盛りでしかピントが合わず、前後方向に数センチもするとピントが外れていきます。

ただ、ピントが外れると悪いのかというとそういうわけでなく、写真にした時にこのピントのズレが「ボケ」として表現されます。

絞り開放の例。手前でピントを合わせたもみじから奥は強烈にボケています。
_IGP9325
カメラ:PENTAX K-5   ISO:80  露出:1/100sec  F値:1.8  焦点距離:31mm 

逆にF値を大きくすると、「絞り」は狭くなってきて、ボディに入ってくる光の量は減ります。しかし、その分10mの目盛りに対して前後方向にピントが合う範囲が拡大します。

F値を大きくした例。手前から奥までピントが合います。
_IGP9595
カメラ:PENTAX K-5   ISO:640  露出:1/80sec  F値:8.0  焦点距離:31mm 

極端な例えですが、
・絞りを小さくする→10mの目盛り±10cmしかピントが合わない
・絞りを大きくする→10mの目盛り±5mの範囲でピントが合う
というイメージです。
(あくまでイメージです)

どういう時にF値の設定を小さく、もしくは大きくするのかですが、典型的な例では
・子供やペットなどの被写体→F値を小さくして、被写体以外はぼかす
・風景→F値を大きくして、手前から奥の方まですっきりした写真にする
といった使い方をします。

室内でペット撮影の例。
_IGP6120
カメラ:PENTAX K-5 II s   ISO:400  露出:1/30sec  F値:3.5  焦点距離:70mm 

初めてデジタル一眼レフカメラを手にした時、被写体によってF値をどう変えていけば分からないものですが、参考として以下の目安を挙げます。これは被写体ごとの典型的な数値ですので、これを目安にいろいろ変更して試すとF値による違いが肌で感じられると思います。

・風景:F8が基本。三脚を使って、いいレンズを使用する場合はF11やF16などを使うこともあります。

・人物(ボートレート):F2前後が基本。ただF2まで絞りを開くと、前後にピントの合う範囲が極端に狭くなり、ピント合わせがシビアになります。俗に「カミソリピン」と呼ばれる世界です。これは「ピントの合う範囲がカミソリのように薄い」という意味です。

・運動会での人物や走ってる電車などの動体:F4〜F5.6が基本。特にF5.6はどんな被写体、どんな場面でも「まず間違いのないF値」ですので、迷った時にはF5.6にしておくと、大きく失望することはありません。

・食べ物:F3.5前後が基本。撮りたい食べ物にしっかりピンを合わせながら、多少は周りもくっきり写し、お皿の外はピントを外してボケさせるという狙いになります。

・夜景:夜景と言っても風景の一種ですのでF8が基本になります。ただし、シャッター速度が遅くなるので三脚は必須になります。

・室内:部屋撮りと言われるジャンルです。室内で子供やペットを撮るシーンです。被写体に違いはないのでF2-4が基本になりますが、人間が思っているほど室内は明るくなく、普通に撮ると手ブレ写真が大量発生します。そのためできるだけF値を明るくした方がいい場合が多いです。

飲み物の例。グラス以外はボケさせたかったので、F2で撮影しています。
_IGP0664
カメラ:PENTAX K-5 II s   ISO:800  露出:1/50sec  F値:2.0  焦点距離:31mm 

写真を撮れば撮るほどF値によって写真の印象がまったく違ってくることを体感するようになります。最初のうちは被写体を見た時に「F値をどこに設定したらいいだろう」と迷うと思います。そのため、保険の意味も含めて余裕があるなら「複数のF値」で撮っておくことをオススメします。

食べ物の例。F値を1.8からF4ぐらいまで変えながら撮影し、気に入ったものを編集しています。
_IGP6145
カメラ:PENTAX K-5 II s   ISO:800  露出:1/250sec  F値:2.2  焦点距離:31mm 

運動会で走ってる自分の子供・・・こんな場合は余裕がなく、一発勝負になりますが、例えば風景や花、レストランでの食事など相手が動かない被写体の場合はいろいろ設定を変更して撮影する余裕があります。こういう時F2、F3.5、F5.6、F8、F11の5種類で撮っておき、あとで現像した時に一番好きな写真、自分の意図していた写真を選ぶという方法がオススメです。

F5.6前後で撮っておくと、まずは大きな失敗はありません。
_IGP0685
カメラ:PENTAX K-5 II s   ISO:80  露出:1/800sec  F値:5.0  焦点距離:31mm 

冒頭で書いた3要素は撮影する時に単独で設定するものではなく、それぞれが関連してきます。ただ、そうは言ってもそれぞれがどういう役割を果たしているか知らないと設定のしようがないので、ここではF値だけを取り上げました。実際に撮影する時3要素をどう設定していくかは別の記事でご紹介します。

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